失敗しない水槽の立ち上げの方法

【決定版】水槽の水換えの基本を完全網羅!注意点を押さえて水換えをマスターしよう!

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  • 水換えってどうやるの?コツも知りたい!
  • 水替えしなかったらどうなる?
  • 注意点を詳しく教えて!

水生生物を飼育する以上、水槽を管理するためにどうしても必要になるのが日々の手入れ。水槽の管理の中でも重要な作業のひとつが「水換え」になります。

この記事では、アクアリウム歴7年の私が正しい水換え作業について解説します。記事を読めば水換えの必要性を理解し、スムーズに水槽を美しく保ちつつアクアリウムを楽しむことができるようになるでしょう!

水換え作業は正しい知識があれば簡単・短時間で行える作業。あまり難しく考えず、まずは基本を押さえて水換えについて知ることが大切です。

Contents
  1. 水換えの基本を徹底解説!初心者が失敗しやすいポイントとは!?
  2. 【失敗しないコツ】を徹底解説!水換えの頻度・水量・方法とは?
  3. 【魚が突然死する原因】水温・pHショックについて解説
  4. 水換えをマスターすれば水槽をおしゃれに維持してアクアリウムを楽しめる!

水換えの基本を徹底解説!初心者が失敗しやすいポイントとは!?

水生生物を飼育する上で欠かせないメンテナンスのひとつである「水換え」。

水換え作業は月に2〜4回ほどの頻度で実施する以上、押さえておかなければならない注意点が存在します。「水換え作業についてマスターしたい」と考えている方へ具体的に解説していきましょう!

水換えが必要な理由を解説!正しい水換えが美しい水槽の第一歩!

水換えとは、水槽の水質を維持するために必要なメンテナンス作業。水槽内の水は水生生物のフンや食べ残しなどによって水質が悪化し、病気につながることもあります。

水換えは水槽内の有害物質を排出し、綺麗な水を取り入れて循環させることで水質を良好に保つために必要な作業です。

水換えしなかったらどうなる?想定されるリスク3選

水槽の水換えは、熱帯魚や金魚などの観賞魚を飼育する上で欠かせないメンテナンスです。水換えをしないと、水槽内の水質が悪化し、魚の健康や水槽の環境に悪影響を及ぼします。

ここでは、水槽の水換えをしないと発生する3つの危険を紹介します。

  • 魚が病気に掛かる
  • 水草が枯れる
  • 水槽が汚くなる
魚が病気にかかる

水槽の水質が悪化すると、魚が病気にかかるリスクが高まるので注意が必要です。水槽内の水には魚の糞やエサの食べ残しなど、さまざまな汚れが蓄積すると同時に生体の免疫力も低下します。

蓄積した汚れには、魚の病気につながる細菌やウイルスが含まれている可能性があるので水質悪化を軽く考えてはいけません。

水草が枯れる

水槽内の水質が悪化すると水草も枯れやすくなります。水草は水槽内の酸素濃度を保ったり、老廃物を吸収したりする効果があるので水草が果たしてきた役割を損なうと、さらなる水質悪化につながる可能性があります。

水槽が汚くなる

水槽の水換えをしないと水槽の底に汚れが蓄積し、汚れがろ過装置につまることで性能も低下します。ろ過がうまくいかないと、水質悪化・水がにごる・悪臭を放つようになります。コケも目立つようになるので、見た目にも悪影響となるでしょう。

水換え前には掃除をやろう!

水換えを行う前に、水槽内やろ過装置などの掃除を必ず行いましょう。

水槽内やろ過装置に汚れが溜まっている状態で水換えをすると、せっかく綺麗な水に入れ換えても元々の汚れが原因で水質改善の効果が損なわれます

  • スポイトで沈殿したゴミやフンなどを軽く除去する
  • 水槽の壁面についたコケや汚れを拭き取る
  • 掃除のやり過ぎは禁物!

上記が水換え前に必要な掃除の内容です。順番に解説していきます。

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スポイトで沈殿したゴミやフンなどを軽く除去する

水槽内には水生生物のフンや餌の食べ残しなど、ろ過フィルターで取り切れなかったゴミが沈殿しています。スポイトで沈殿物を軽く除去してから水換えをすることで、水換えの効果がより発揮されやすくなるでしょう。

その際、小さな水生生物を一緒に吸い込んでしまわないよう注意が必要です。

水槽の壁面についたコケや汚れを拭き取る

時間が経つとどうしても水槽の壁面にコケ等の汚れが目立つようになります。水生生物が入ったままで問題ないので拭き掃除をしましょう。

ガラス水槽の場合は専用のヘラで掃除してもよいのですが、メラミンスポンジ(激落ちくん等)や食器洗い用のスポンジでも十分です。

アクリル水槽の場合はヘラを使うと水槽壁面に無数の傷がつくので厳禁!
メラミンスポンジでやさしくこするだけできれいになりますので心配無用です。

拭き掃除すると必ず水流が発生します。水生生物に余計なストレスを与えないためにも、やさしくゆっくりと拭くことを心がけてください。

掃除のやり過ぎは禁物!

いざ掃除を開始すると、いたるところの汚れが気になってだんだん気合いが入ってくる方も多いでしょう。

しかし、水槽の掃除に関してはやり過ぎ禁物

  • 底砂や水槽の丸洗いは危険!?
  • ろ材やフィルターの清掃は期間をあけて実施!

上記がやりすぎると危険な掃除の例です。具体的に解説していきます。

底砂や水槽の丸洗いは危険!?

底砂や水槽自体の丸洗いは基本的にNG!

水質を維持するためにはバクテリアの存在が不可欠であり、底砂や水槽の丸洗いをしてしまうとバクテリアが激減します。バクテリアが減ってしまうと水槽内の浄化作用が失われるため、水生生物のダメージにつながります。

ろ材やフィルターの清掃は期間を開けて実施!

ろ材やフィルターも少しずつ汚れが目立つようになりますが、水換えと並行して行うことは避けたほうが無難です。

水槽の丸洗いほどではありませんが、ろ材やフィルターの清掃はせっかく増やしたバクテリアの減少に直結します。水換えから2、3日あけるなどして、段階的に清掃するようにしましょう。

【作業効率が段違い】水換えに必要な道具5選!

水換えに必要な道具と効率化を図れるコツを紹介します。

私の失敗などの経験をもとに鉄板の清掃道具を紹介しますので、種類が多すぎて選べないという方はぜひ参考にしてください。

以下が水槽の掃除に必要な道具となりますので、オススメの商品について紹介します。

  • クリーナーポンプ
  • メラミンスポンジ、ヘラ(スクレーパー)
  • バケツ
  • 温度計
  • カルキ抜き

クリーナーポンプは「水作 プロホース エクストラ」一択!

クリーナーポンプとは、水換え時に水槽の水を直接抜き取るポンプのことを指します。様々なクリーナーポンプがある中で、私が「水作 プロホース エクストラ」をオススメする理由を解説します。

  • 安価
  • 排水時の流量調節が可能
  • 底砂の老廃物も同時に掃除できる
  • 根詰まりや逆流を防止する機能がついている
  • 分解して清掃できるので長く使えて経済的

安価で至れり尽くせりのスペックをもつプロホースエクストラですが、底床にソイル(植物の肥料)を使用している場合はオススメできません。ソイルの団粒構造を壊して水質悪化の原因になってしまう可能性があるので、底砂の水槽にだけプロホースエクストラを使用しましょう!

サイズはS/M/Lがあり、Sサイズはパイプが細く目のこまかい底砂の場合にパイプ内でぎゅうぎゅうに詰まることがあるのでオススメはMサイズ以上。小さな水槽に大きなプロホースエクストラを使っても問題はありません。

拭き掃除に必要なメラミンスポンジとヘラの使い分け方

水抜きをする前には、水槽内にきれいな水を循環させるために拭き掃除をする必要があります。

比較的小さな水槽であれば拭き掃除にメラニンスポンジ(激落ちくん等)や食器洗い用の柔らかいスポンジでも問題ありません。しかし、水槽が大きい場合は手の届く範囲が限られてくるため、ヘラ(スクレーパー)があると便利です。

アクリル水槽の場合は、必ずメラニンスポンジや柔らかいクロスを使用しましょう!アクリル素材は傷が付きやすいので、ヘラの使用は厳禁
また、拭き掃除する際は水中で行うと摩擦が減り、より安全に掃除することができます。

ヘラは掃除できる範囲が広い大きなサイズを選びがちですが、オススメはコンパクトなタイプ。大きなヘラで掃除をすると思った以上に水槽内がかき回され、余計なゴミが舞い上がるだけでなく、大きな水流で水生生物たちにとってもストレスが掛かります。

  • 小さい水槽・アクリル水槽はメラニンスポンジや柔らかいスポンジ・クロス
  • 大きな水槽にはコンパクトなヘラがオススメ

上記が拭き掃除に使う道具の選び方になるので、ぜひ参考にしてください。

バケツは10リットル程度のものを

バケツは10リットル程度の容量があったほうが圧倒的に便利です。

小さめのバケツだと数回に分けての水換えが必要ですし、これを毎週やるのは大きな負担となります。逆に10リットルを大きく超えるバケツだと重すぎて危険な場合も。目安を10リットルとして、水槽のサイズや各々のやり方に合ったバケツのサイズを選びましょう。

水換え時の水温急変には注意!水温計が必要な理由と選び方

魚類は変温動物であり、水温の変化にはとても敏感です。人間では誤差とも思えるような水温の変化ですらトラブルに発展してしまうことも珍しくないため、温度計を活用して正確な温度管理をしましょう!

<淡水魚の適水温一覧>

魚の種類適水温(℃)種類
淡水熱帯魚約26℃ネオンテトラ、グッピー
メダカ15〜25℃特殊な品種のメダカは除く
金魚18~25℃和金、琉金、コメットなど
川魚15~25℃ドジョウ、アブラハヤなど

温度計はアナログタイプとデジタルタイプの2種類があり、結論は好みで選んでもらって問題ないのですが、比較しやすいよう長所と短所をそれぞれ解説します。

アナログ水温計

非常に安価でコンパクト、電池を必要とせず壊れるまで半永久的に使用することができる反面、正確な水温をひと目で確認しにくいという特徴があります。

また大型の魚類などを飼育している場合は、噛みつかれたり体当たりの衝撃で割れてしまうと大惨事になるので注意が必要。小型の水生生物しかおらず、目盛りで温度を確認するのが苦にならない方にとっては、電池交換がいらないこともありコスパの面からも優秀といえるでしょう。

デジタル水温計

水槽内にセンサーを入れることで水温が液晶画面に数字で表示されるため、ひと目で温度を確認することができます。

水温を表示する本体は水槽の外に設置するので魚類に壊される心配がない反面、設置の工夫をしないと水槽のレイアウトに影響する可能性があります。価格も600〜2000円とアナログ水温計より多少高価ですが、電池交換の手間や設置方法の工夫さえ織り込めるなら便利なのは間違いないでしょう。

カルキ抜きの方法3選!好みに合ったカルキ抜き剤の選び方も解説

水抜きとセットで必要なのが、足す水の「カルキ抜き」です。

カルキ抜きとは、水道水に含まれているカルキ(塩素)などを無害化することを指します。水替え後に水を足す際、カルキを抜いておかないと魚の粘膜やエラを傷つける可能性があるのでカルキ抜きは必須の作業。

  • 水道水を沸騰させる
  • 固形状塩素中和剤(ハイポ)を使用する
  • 液体塩素中和剤を使用する

上記がカルキ抜きをするための3つの方法となるので順に解説していきます。

水道水を沸騰させる

コスパが良く、すぐに実践できるのが水道水を沸騰させてカルキを抜く方法です。しかしカルキを飛ばした後の水温調節に時間が掛かるのでオススメしずらいのが正直なところ。

また、バケツに水を入れて一晩放置してカルキを抜くというのは微妙です。室内でカルキを抜くためには2日ほど放置する必要があります。直射日光のもとであれば約6時間ほどでカルキが抜ける可能性はありますが、確実性・効率性の観点から積極的に勧めることはできません。

固形状塩素中和剤(ハイポ)を使用する

とにかく安く確実にカルキを除去できるのが固形状塩素中和剤。非常に安価なのは長所ですが、水に溶けきるまでに時間が掛かるのが短所になります。とにかく安く済ませたい方にオススメです

粒の大きさにばらつきがあるため溶けきるまでの時間は毎回違います。また、固形状塩素中和剤を入れすぎると水生生物に有害となるので分量は厳守しましょう!

液体状塩素中和剤を使用する

現在主流となっているのが液体塩素中和剤。一瞬でカルキを除去できるだけでなく、水生生物に良い効果のあるビタミンや粘膜保護剤なども含まれているため、カルキを抜く以外の付加価値もあります

様々なカルキ抜きの方法がある中で、液体状塩素中和剤が最もオススメできる方法といえるでしょう。

【失敗しないコツ】を徹底解説!水換えの頻度・水量・方法とは?

  • 水槽の簡単な掃除
  • カルキ抜きした水
  • 水抜きに必要な道具

上記の準備ができたらいよいよ実際に水換え作業に入ります。

ここからは、水抜きの具体的な方法や失敗しないコツについて解説します。アクアリウムを楽しむために必要な知識となりますのでここで学んでいきましょう!

水換えの方法や頻度とは?注意点も解説!

<水換えの手順>

  • 水槽の簡単な清掃後、クリーナーポンプやホースを使い水槽内の水を1/3ほど抜く(水生生物は入れたままでOK)
  • ある程度水温を合わせ、カルキ抜きされた水を抜いた分足す

上記が「水換え作業」のやり方で、頻度は水槽のサイズや水生生物の数・種類によって異なります。一般的には、週に1回程度おこなうのが目安です。

水換え作業自体は難しくありませんが、重要な注意点はいくつかあります。また、水換えをやるほど水がきれいになると思われがちですが、水換えが水生生物たちにとってストレスになる場合もあるので具体的に解説していきます。

水槽のサイズ、水生生物の数・種類によって水換えの頻度が変わる

45cm水槽を例に水換えの頻度を解説します。換える水の量は容量の1/3とします。

<水槽の水換えの頻度>

フィルタータイプ水生生物の数水換えの頻度
壁掛け式5匹くらい週に1回
壁掛け式10匹以上2〜3日に1回
外部式5匹くらい2週間に1回
外部式10匹以上週に1回

水換えの頻度は、フィルタータイプや魚の匹数によって異なります。60cmを超える水槽なら水量が多いため、基本は2週間に一度の水換えで問題ありません。

壁掛け式フィルター

壁掛け式フィルターのろ過能力だと、水生生物が5匹程度の場合は週に1回、10匹以上になると2〜3日に1回の水換えが必要になります。

外部式フィルターの場合

外部式フィルターはろ過能力が高いため、水生生物が5匹程度の場合は2週間に1回、10匹以上になると、1週間に1回の水換えが必要になります。

なお、水換えの頻度はあくまで目安です。水槽の汚れや老廃物の量、魚の種類や個体差によって適切な頻度は変わることは押さえておきましょう。

【換える水量は要注意】水換えを失敗しないコツとは?

水換えの際には、以下の点に注意しましょう。

  • 水温差に注意する
  • pH(酸性、アルカリ性の指標)を測定する

上記の2点について具体的に解説します。

水温差に注意する

水温差が大きいと、水生生物が弱ってしまうことがあるので注意が必要です。

<淡水魚の適水温一覧>

魚の種類適水温(℃)種類
淡水熱帯魚約23〜26℃ネオンテトラ、グッピー
メダカ15〜25℃特殊な品種のメダカは除く
金魚18~25℃和金、琉金、コメットなど
川魚15~25℃ドジョウ、アブラハヤなど

水生生物にはそれぞれの種類に適した水温があり、長時間適水温から外れていると徐々に弱ります

人間にとって誤差レベルの水温のズレであっても、変温性物である水生生物にとっては致命的となることがあるので水温計を使った温度管理は必須です。

pH(酸性、アルカリ性の指標)を測定する

pH測定とは、水槽内の水が酸性かアルカリ性に傾きすぎていないか専用の試験紙などを使って測定するものです。淡水水槽では、pH5.5〜pH8.0の範囲に収まっているかを基本として押さえておきましょう。

  • 川魚や金魚、エビ類などは中性〜弱アルカリ性
  • 熱帯魚や水草は弱酸性

pHを調整する場合は2、3日かけて徐々に調整しましょう。急激なpHの変化は水生生物にとって大きなダメージとなる可能性があります。

【魚が突然死する原因】水温・pHショックについて解説

水生生物を飼育する誰しもに起こる可能性があるのが、生体の突然死。考えられる原因として水温ショックやpHショックが挙げられます。

水生生物たちの命を守るためにもしっかりと知識をつけて、水槽内で起こっている目に見えない変化を察知できるようになりましょう!

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水温ショックとは

水温ショックとは、水温の急激な変化によって魚や水草が体調を崩してしまう症状です。

  • 寒い時期に加温していない水を入れてしまう
  • 生体をショップで購入し自宅まで移動するとき
  • 購入した生体を水合わせをせずに水槽に入れてしまう

上記が水温ショックが起こる代表例です。順に解説します。

寒い時期に加温していない水を入れてしまう

寒い時期の水道水は水温が低く、水槽との温度差が大きくなります。

冷たい水の量が多いほど水槽の水温が急激に低下し、生体の水温ショックにつながる可能性が増します。寒い時期に水換えなどやる場合は水温を合わせることを忘れてはなりません。

生体をショップで購入し自宅まで移動するとき

ショップから自宅に戻る際、長時間の移動だと水温の変化に生体が耐えられない可能性があります。

恒温動物の人間と変温動物である水生生物の温度変化の感覚はまったく別物。ショップで入れられたビニール袋の水量では、簡単に車内の温度に生体が影響を受けます。自宅が遠い場合、発泡スチロール製の箱や保冷剤などを活用した水温ショック対策が必要です。

新しく迎えた生体を水合わせをせずに水槽に入れてしまう

ショップなどから新しく迎えた生体を、水合わせすることなく水槽に入れることは水温ショックの引き金となる可能性があります。

元々住んでいた水温に慣れた生体が、まったく違う環境の水温に入れられてしまうと当然驚きますし、水温差が大きければ致命的となりえます。生体を入手した時点の水と水槽の水温を少しずつ合わせ、生体を慣らしてから水槽に迎えてあげましょう。

pHショックとは

pHショックとは、pHの急激な変化によって魚が体調を崩してしまう現象です。

  • 水換え時の換水量が多すぎる
  • pHが過度に傾いた状態で通常の水量の水換えを行う
  • 新しく迎えた水槽に水合わせすることなく生体を入れる

上記がpHショックを起こす可能性のある代表例です。順に解説します。

水換え時の換水量が多すぎる

水換えは水槽の維持管理に必要な作業のひとつですが、換水量が多すぎるとpHショックの引き金になる可能性があります。

水換え時は1/3以下の換水が基本です。一度に半分以上水を換えてしまうと水槽内のpHが急激に変化する可能性があります。生体の種類や水槽のサイズに合わせ、定期的に少しずつ水換えするのがベターでしょう。

pHが過度に傾いた状態で通常の水量の水換えを行う

長期間水換えを行っていない状態の水槽は、pHが大きく偏っている可能性があります。

1/3ほどの換水が一般的とはいえ、偏ったpHに慣れた生体に対してほぼ中性の水を1/3の換水するのは急激な環境変化です。生体が致命的なダメージを受けてしまう可能性が非常に高いので、長期間水換えしていない水槽には少量の水を数日にわけて換えるようにしましょう。

新しく迎えた水槽に水合わせすることなく生体を入れる

ショップなどから新しく迎えた生体を「水合わせ」せずに水槽に入れてしまうもの危険です。ショップの飼育水だとしても自宅の水質とはまったく別物。

元々住んでいた環境と新しく住む水槽の環境が違うのは当たり前であり、大きく水質が違う水にいきなり入れてしまうことは生体にとってダメージとなる可能性があります。元々住んでいた水と水槽の水を少しずつ混ぜ合わせながら徐々に慣らしていく必要があります。

水温ショックとpHショックの症状

水温ショックやpHショックを受けた魚や水草は、以下の症状を示すことがあります。

  • 目が白く濁る
  • 食欲がなくなる
  • 泳ぎ方がふらついている
  • 動きが鈍くなり底に沈む
  • エラが充血し呼吸が荒くなる
  • 新しい水槽に入れた際にくるくると回転する

これらの症状が見られたら、水温やpHを調整して生体の体調が回復するよう努める必要があります。

水温ショックとpHショックを防ぐための対策

水温ショックやpHショックを防ぐため、以下の対策を押さえておきましょう。

  • 水温計や検査紙を活用する
  • 水温だけでなくpHなどの水質も段階的に水合わせする
  • 定期的に水質をチェックし水換えの量・頻度を管理する

水質は常に一定ということは基本的になく、日々少しずつ変化します。水生生物を飼育する以上、定期的な水槽のメンテナンスは必須となるので責任を持って管理していきましょう。

水換えをマスターすれば水槽をおしゃれに維持してアクアリウムを楽しめる!

水換えは単純作業のようで、実は注意点が多い重要な作業のひとつ。毎回一般的な水量・頻度で水換えしていれば良いわけではなく、日々のメンテナンスによって少しずつ調整する必要があります。

最初は覚えることが多くて大変かもしれませんが、ルーティーン化することでそれほど苦にならなくなります。可愛らしい水生生物の元気な姿を長く楽しむためにも、手間を惜しまずお世話してあげましょう!