- 水換え不要なんてありえないでしょ
- できるだけ手間を掛けずに魚を飼う方法ない?
- 忙しくて放置ぎみになりそうだから魚は飼えないかも…
アクアリウムの始め方を調べているうちにたどり着き、水槽購入をためらわせる理由のひとつになる「水換え作業」。そんな手間のかかるイメージをもたれがちな水換え作業ですが、なんと「水換え不要」をうたう水槽が存在します。
この記事では、アクアリウム歴7年の私が水換え不要の水槽「せせらぎビオトープ」について徹底レビューします。私自身が約1年間使用している結果、通常の水槽とせせらぎビオトープの違いについて忖度無しで解説します。
結論からいうと「水換え不要は真実」。記事を読むと、せせらぎビオトープの非常に優れた性能だけでなく押さえておくべきデメリットまで理解できるでしょう!
せせらぎビオトープとは?水換え不要の秘密を解説!
せせらぎビオトープとは、株式会社西条庭園が開発した水換え作業の必要がない水槽です。これまでになかった画期的な水槽はいったどのような仕組みになっているのでしょうか。
- 水槽に設置された観葉植物と竹炭の作用で優れた浄化システムを実現
- 絶えず水を落とし続けるので水中に酸素が行き届く
- 水を足す際のカルキ抜きも不要
観葉植物を活用した浄化システムは、水質を保つだけでなくインテリアとして部屋を彩ってくれるという付加価値までもたらします。では具体的な仕組みについて解説していきましょう!
水を浄化する仕組みを解説!水換え不要の秘密は竹炭と植物の融合
せせらぎビオトープは、いったいどのような仕組みで水槽水を浄化しているのでしょうか。
生物のエサの食べ残しやフンなどをバクテリアが分解
↓
分解された有機物をポンプによって水と一緒に循環
↓
循環する有機物を栄養源に竹炭に根を張った植物が成長
↓
アンモニア等の有害物質が発生しにくく水質がきれいに保たれる
せせらぎビオトープは、上記の浄化システムをもって水換え不要を実現しています。水槽内の水の浄化に観葉植物を活用しているので、結果的に観葉植物が欲しかった方の希望も叶えてくれるでしょう。
購入検討に必要なポイントとは?メリット・デメリットを徹底解説!
水槽は長く使うのが前提となる以上、慎重に考えたいところですよね。
ここからは、せせらぎビオトープを購入検討に必要なメリット・デメリットを紹介します。通常の水槽との比較も入れながら解説しますので、お役立てください。
せせらぎビオトープのメリットとは!水換え不要以外にも嬉しい利点が
せせらぎビオトープを使用するメリットを紹介します。水換えの必要がないことで得られるメリットと、私が約1間使用したレビューもあわせて紹介していきたいと思います。
水換えしなくていいから水質変化が起こりにくい
「水換え」とは1〜2週間に一度、水槽内の水を1/3ほど入れ替える作業のことであり、水を入れ替える際に注意しなければならない重要ポイントもいくつかあります。
- 水温の急変に水生生物が対応できなくなる場合がある
- 水中のpHの変化により水生生物にダメージを与えることがある
水温の急変に水生生物が対応できなくなる場合がある
水生生物にはそれぞれ適した水温があり、気をつけないと水を換える際に水温の大きな変化が生じます。特に水温の急低下は水生生物に強いストレスを与える可能性があるので要注意!
水中のpHの変化により水生生物にダメージを与えることがある
水換えによって水槽内のpH(酸性・アルカリ性の指数)が変化し、水生生物たちはpHショックというダメージを受ける可能性があります。様々な方法でpHは管理できますが、いずれにせよ気の抜けない作業であることに変わりないでしょう。
以上から、水換え作業の必要がないというのはユーザーの負担が減るだけでなく、水生生物たちに適した水質を保ちやすいというメリットがあります。
お洒落な観葉植物との融合でインテリアとしても大活躍!
せせらぎビオトープに使われるのは観葉植物であり、その存在感から部屋をお洒落に彩ってくれるでしょう。さらに、水槽内のポンプで汲み上げられた水で成長するので水やりなどの手間がありません。
- 植物が大きくなってくれば光が当たらない葉がでるので剪定が必要
- 栄養豊富な土ではなく竹炭に根を張るため成長自体は緩やか
- 冬などの乾燥しやすい時期は霧吹きで軽く葉に水をかけるとより美しく育つ
1〜2ヶ月に一度の拭き掃除のみできれいが保てる!
せせらぎビオトープの浄化システムによって水換えの必要はありませんが、1〜2ヶ月に一度の水槽内の拭き掃除はどうしても避けることができません。とはいえ、メラニンスポンジなどで全体を軽くこするだけなので大きな負担とはならないでしょう。
水槽内に直接手を入れるため水が溢れてこないよう、水槽のサイズにもよりますが目安として最高水位から5㌢ほど水を抜いた状態で清掃する必要があります。
購入して届いた日から飼育が開始できる!
せせらぎビオトープは、届いたその日から水生生物の飼育やアクアリウムの作成に取り掛かることができます。カルキ抜きの必要すらないので水道水を入れて問題ありませんが、以下の注意点を押さえておく必要があります。
熱帯魚は水温が低いとダメージを受けてしまうことがあります。水の温度を上げるのとポンプ等の作動確認のため、まずは水道水だけ入れて約半日程度はポンプで水を循環させるとよいでしょう。
カルキ抜きが必要ないから水足しもお手軽に!
通常の水槽で必要な「カルキ抜き」が、せせらぎビオトープにおいては必要ありません。
購入直後であれば水温対策やポンプの作動確認のためにも約半日ほど生体を入れずに水の循環が必要ですが、以後はカルキを抜く作業は必要ないです。
- 水道水を沸騰させてから適水温まで下げる
- 塩素中和剤を使用する
上記が一般的なカルキ抜きの方法になりますが、せせらぎビオトープであれば減った水を水道水で気軽に足すことができるので大きなメリットになるでしょう。
【超重要】せせらぎビオトープのデメリットを徹底解説!
水換え不要を実現し、他にもメリット盛りだくさんのせせらぎビオトープですが、その大きなメリットの裏にあるデメリットについても押さえておく必要があるでしょう。
ここからは、せせらぎビオトープの欠点について徹底解説しますので、通常の水槽と比較してぜひ購入検討の一助としてくださいね!
水換え不要とはいえ1〜2ヶ月に一度の拭き掃除は必要
通常の水槽だと最低月に3回以上必要な水換えですが、せせらぎビオトープには必要ありません。しかしコケの拭き取りや、ろ過装置が取り切れないゴミの清掃は必要です。
1〜2ヶ月経つと水槽内のコケが少しずつ目立つようになってきますので、汚れが酷くならないうちに清掃することをオススメします。
とはいえ、メラニンスポンジ等で拭き上げ、舞い上がったゴミをスポイトで吸い上げるだけなので大きな手間が掛かるということはありません。
水草の肥料(ソイル等)を使う際は注意!
水草に必要な肥料(ソイル等)は、ろ過装置の浄化能力が落ちる可能性があるため公式はオススメしていません。
水草自体は魚たちのストレス軽減に役立つのであったほうが良いですが、せせらぎビオトープにおいては肥料(ソイル)を必要としない手軽な水草を選んだ方が無難でしょう。陰性水草であれば強い光量やソイルを必要としないのでオススメです。
とはいえ「浄化能力が落ちる」というのは通常の水槽と同様に水換えの必要があるだけなので、せせらぎビオトープのビジュアルが好みの方なら肥料(ソイル等)を使うこと自体に問題はないでしょう。
ちなみに筆者は下の画像の「ヘアーグラス」という水草を少量のソイルを使用して3ヶ月ほど置いていますが水換えはしていません。
現時点では水質を保証することはできませんが、参考にしていただけたらと思います。なにか変化があればブログを更新しお伝えします。
観葉植物に日光は必要ない?適切な管理法とは
観葉植物に日光は必要ないと聞いたことがあるかもしれませんがそれは間違いです。植物である以上、光合成は必要であり観葉植物も例に漏れません。
しかし観葉植物は日陰に強いことは間違いなく、玄関など暗すぎる室内でなければ育てることも比較的容易といえるでしょう。
せせらぎビオトープは移動しないことが前提であるため最初の設置を窓際にするなどの留意が必要です。
しかし夏場など、強い直射日光を当てすぎると植物が葉焼けなどのダメージを受けてしまうのでレースカーテン等を活用して対策しましょう。
どうしても日光が入りにくい場所にしか水槽を置けない場合は、植物用のライトを当てるなどで解決することができます。
【閲覧注意】魚が水槽から飛び出さないよう対策が必要
ある日家に帰ってきた直後、なにか違和感を感じた方向に目を向けると…
なんと初のガサガサでとれた思い出のドジョウが水槽の外に飛び出している光景が飛び込んできました。まだ湿っていたので飛び出して間もないと考え、すぐ水槽に戻しましたが時すでに遅し。法律に則り袋に入れて可燃物としてお別れすることになりました。
わずかな隙間だから大丈夫だろうと油断していた私の不手際で、小さな命を犠牲にしてしまったことは猛省して今後に活かします。
魚の飛び出し対策として、清掃用のスポンジがうまい具合に収まったので当面はこれでしのぐことに。もう少しスタイリッシュにしたいので色々検証して改善していきたいと思います。
せせらぎビオトープは既存の水槽にも設置可能!
せせらぎビオトープは、上部のろ過装置単体の販売もしています。20cm、25cm、30cm、45cm、60cm、90cmの水槽に対応したバリエーションがあるので、すでに水槽をもっている方もせせらぎビオトープの浄化システムをそのまま組み込むことができます。
- ソイルを使用している場合、浄化能力が落ちる可能性がある
- 魚の飛び出し防止対策を新たに施す必要がある
- 水換えが必要なくなる
- エアレーション(ぶくぶく)が必要なくなる
- 水道水を足す際、カルキ抜をきしなくてよくなる
- 観葉植物がオシャレ
自分の水槽にせせらぎビオトープのろ過装置を設置すると水換えが必要なくなるだけでなく、ろ過装置そのものがおしゃれなデザインなのでさらに部屋が明るく彩られます。
せせらぎビオトープのメリット・デメリットを理解して手軽に楽しくアクアリウムを楽しもう!
私が約1年間せせらぎビオトープを使用している感想としては、メリットが際立っていると考えます。間違いなくアクアリウム初心者にもオススメできるでしょう。
- 水換え不要
- カルキ抜きが必要ない
- 清掃が手軽
- とにかくオシャレ
上記のメリットはアクアリウムの世界に入るハードルを下げることにつながり、新たな楽しみを発見する手助けとなるでしょう。この記事がアクアリウムを始めたい方の役に立つことができれば幸いです。